遅くなりましたが、光州(クァンジュ)良洞市場(リャンドンシジャン)のレポートです。
先にも書きましたが、光州(クァンジュ)は食材が豊富で人情の厚い地域性を持っています。
『韓国もてなし文化』の最たる場所と言えるでしょう。
一般的に韓国は“おかず”が多い国ですが、ここ光州(クァンジュ)では20種以上のおかずがないと不機嫌になって、ご飯を食べないアボジ(お父さん)もいるとか。
とんだ所に嫁に来たと思っている人も多いことでしょうね(^-^;

ここ良洞市場(リャンドンシジャン)は古くからある在来市場で、農作物から海鮮物、干物などの食材から洋装品や生活雑貨まで何でもあり。

そして、この地域全羅道(チョルラド)で忘れてはないらないのが「ホンオ・フェ(エイ刺し)」です!
発酵させた「ホンオ(エイ)」からは、恐ろしいまでのアンモニア臭が立ちこめますが、通にはこれがたまらないらしいのです。また一度食べたら病みつきになると言います。
この「ホンオ・フェ(エイ刺し)」をつまみにマッコリというのが通の呑み方。
最近では科学的にもその有用性が証明されているらしく、マッコリの含有するタンパク質と有機酸が、アルカリ性であるアンモニアを中和させるというのです。

さて全羅道(チョルラド)では祝い事や祭事には、この「ホンオ・フェ(エイ刺し)」が欠かせません。
ソウルでも時々お目にかかることがありますが、ソウルの「ホンオ・フェ(エイ刺し)」は臭いを抑えてある、ただの刺身です。
写真のアジュンマ(おばちゃん)は、日に数百匹の「ホンオ(エイ)」をさばくのだとか。
さすが本場はその量が違います。
この市場も、ここの一角だけは想像を絶する臭いではありました(;⌒▽⌒A
しかし、ホンオには数多くの栄養素が含まれ、関節炎や神経痛、精力増強など様々な効能があり、便秘にも効くため、ダイエットにも最適とされています。
何より韓国では古来から薬として扱われ、祭事にお供えされた、ありがたい食物なのです。